トランス脂肪酸は、植物油を加熱しても出来ない
私が良く受ける質問に 普通に料理していてトランス脂肪酸が出来るかというものがある。この質問を最初に受けたときは大変驚いた。それにはいくつかの理由がある。私にはトランス 脂肪酸が出来るためにはいくつかの条件が整わなければならないことが分ってていた。一つは水素のタンク、二つ目は真空を保てる密閉容器、三つ目は適当な触 媒、最後に化学変化を起こせるような熱でこれはほかの成分との関係で十分に高くなければいけない。
トランス脂肪酸があるか食品を何年も調べてきたが、何度も揚げ物油を使ったものがあって使用前に部分硬化されていない油は使用後もトランス脂肪酸は全くない。但し、揚げる前に一度でも部分硬化された油で炒めたり揚げたりしたことのあるものは、それが検出された。
私は誰がポリ不飽和油を揚げたり、普通に調理したり過熱しただけでトランス脂肪酸が出来てしまうという噂を広めたのか知らないが、これは全く事実とは異な る噂に過ぎません。誰かがインターネットでスペースを埋めるのに書いたか、特定の商品にトランス脂肪が多い理由を知っていると勝手に思った人が広めたのか もしれません。
加熱調理することでポリ不飽和が多い油が傷むというのは事実だし傷みやすい亜麻仁油などを炒めのものや調理に使うのを警告してもいます。高温調理や炒める など苛酷な条件で使うとポリマー化したオイルができるが、これは熱によってフリーラジカル、そしていろいろな分解成分ができたせいです。(挽いた種の中にある亜麻仁油はベーキングのために加熱しても悪くならない。)
何年も前のことだがある食事指導者/栄 養学者がトランス脂肪酸を作ろうとフライパンをストーブで熱した経験を話したくれた。指導教材にするためこの過程をビデオにしたかったのだという。それが うまく行かなくて、どうしてかと私に聞いてきた。まず、トランス脂肪がどのようにできるかを知らなかったので、温度を上げることでトランス脂肪ができると 思い込んでしまっていた。この実験は、地元の大学の実験室で行われ、そこの油の分析を行う機材を使える人にやっていただきました。
おそらくある種のトランス脂肪酸は、ポリ不飽和油の濃度が高いものを最新の圧力鍋などで揚げ物をした場合にできるかもしれないが、それは高圧脱臭でできるようなトランス脂肪だろうと思う。デルタ6,7,8,9,10、などといったトランス脂肪ではないだろう。これまでのところ分析しているグループでこれを報告したものはいません。ごく僅かな量のトランス脂肪が押し出しコーンチップで見つかったことがある。これは高圧とアルカリ触媒があったからで量は微量でオメガ6かオメガ3からできたものです。
料 理に使ったりソテーに使うかなり高温に耐える油は、何千年も使ってきた油で、オリーブ油やより安定した飽和油であるココナツ油やパーム油、獣脂です。ごま 油のように熱活性のある抗酸化物を持つものはココナツ油やオリーブ油と混ぜれば非常に安定した調理に適した油にできる。
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