脂肪と油の健康影響
By Mary G Enig, Ph.D.
Translation by Katsumi Yamada
脂肪は、重要な栄養素であるのに、全米栄養サミットの前身で働いた人たちによってマイナスの面が一杯が出されているので、脂肪と油の健康影響についてここに伝えます。前身とはつまり1969年のホワイトハウスでの食品と栄養会議とその結果できた後に食事の目標を出した1970年 代のマクガバン委員会公聴会です。この食事の目標、後のガイドラインを推進したことが、私たちのバランスの崩れた脂肪の取り方の最大原因です。バター、タ ロー、ラード、パーム油、ココナツ油などの自然な油脂はゴミ箱に捨て去られ、人工的な油脂で広く使われている部分硬化されたショートニングやマーガリン、 過剰なポリ不飽和油などがまるで魔法の薬であるかのように推奨されてきました。私たちがすべきことはこれとは全く逆のことです。自然な油脂の中には、自然 でしか得られない健康を増進をするものがあります。代用品は現在では病気の原因であることが分っています。
1969年 のホワイトハウス会議で作られた新食糧案ではイミテーション食品が本物の食品であるかのように受け入れられ推奨されています。これによって私たちの食品の 質が大幅に落ち、特に油脂の品質が落ちました。これが加工油脂の生産にあっている遺伝子組み換え食品の歯止めの利かない拡大につながり、品質の低下と農場 産の脂肪の利用低下へとつながっています。
あれから30年経った今、この間違いをいくつか正す機会がありそうです。ただし、今回のサミットを担当する人は、現在の私たちの状態を作り出した30年間に起こった食べ方の変化について正しい理解を得るよう努力する必要があります。私たちは、肥満、上昇の一途をたどる成人の糖尿病、増え続ける癌、免疫機能障害、増加し続ける心臓病の発生率、そして子供たちの成長障害と発達障害といった問題に直面しています。
FDAは、1970年にトランス脂肪酸が食品中にどれくらいあるか明らかにしなければならないという内部メモを作っています。30年後の今、FDAは トランス脂肪を不適切な飽和脂肪と一緒に含めて表示してしまおうと提案しています。私は、しかるべき書式の報告書で食品中のトランス脂肪酸の量を無視して きたため自分たちの食べ物の正確な油脂の成分を知ることができなかったと何度もいろいろな政府機関へ指摘してきました。間違った方向へ導かれた結果、消費 者は自然な油脂を恐れるようになりました。自然な油脂を避けてトランス脂肪や不安定なポリ不飽和脂肪などの人造代用油脂をとるようになってしまい市民がど んどん肥満化し病気になってきました。
健康に良い飽和脂肪に汚名を着せ問題のあるトランス脂肪がどちらも同じ油だと消費者に思い込ませるというFDAの謀略は、本当の科学によって支持されていません。生物学的には、飽和脂肪とトランス脂肪は全く逆の影響があります。飽和脂肪の影響は良いもので、トランス脂肪のは望ましくないのです。
トランス脂肪と飽和脂肪を一緒に栄養ラベルに表示しようという提案を出そうと考えているFDAは、公益科学センターのあからさまで巧妙な要請を好意的に受け入れるようとしており、動物性食品とトランス脂肪を消費者が不適切に関連付けてしまうのを看過し酪農や食肉産業を中傷しようとしています。
今回の会議に参加する多くの人が1969年には生まれていなかったかもしれません。当時大人だった私たちはこの「新しい食べ物」が本当はどれほど模造であるかを分っているはずです。
筆者のこと
メアリ G. イニグ博士 Know Your Fatsの著者: 脂肪、油、コレステロールの栄養を理解する基本のすべて, Bethesda Press, May 2000. 本の注文はこちら: www.enig.com/trans.html.
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